ワリエワ選手のドーピングに思う・・

ROCのワリエワ選手がのドーピング疑惑で女子フィギュア界が揺れていますね。

トリメタジジンという成分が検出された様ですが、心臓の冠動脈を拡張、糖質代謝を促進して心臓に対するエネルギー効率を上げる作用があるようです。

ただ、小児、妊婦などへのデータは無い・・とのこと。

この薬がどの程度の効果を出すのかはわかりません。

 

まあ、いずれにしても本人の意思では無さそうだし、周囲の大人の悪巧みなのでしょう・・・若年者が大人の犠牲になった形かと思います。

 

ワリエワ側は、「祖父が人工心臓を使用しており・・・練習場に迎えに来る・・・」という供述をしたようですが、院長の知る限り、そんなに動き回れる人工心臓を装着した患者さんは見たことがありません。

 

通常は手術待ちまでの短期間(数週〜数ケ月程度)ですが、できるだけの安静を指示されるため、自分で車を運転して孫を迎えに行く・・などは出来ないと思われます。

 

それにしても、一番の被害者はワリエワ自身なのかも知れませんね。

 

いつも一番弱い者が被害を受けます・・・

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コメント: 1
  • #1

    心臓外科医 (土曜日, 19 2月 2022 19:53)

    日本で植込型補助人工心臓治療に関わっている心臓外科医です。

    日本では心臓移植待機中の重症心不全患者に対して行われることがほとんどの植込型補助人工心臓治療ですが、多くの方が心不全症状はNYHA 1~2度に改善し、自宅退院して通院治療で心臓移植待機を継続しています。現在の心臓移植待機期間は5,6年に及んでおり、これだけの長期間を入院して安静のままというのは現実的ではありません。植込型補助人工心臓治療を受けている患者の就労・就学率はかなり高く、ワリエワさんの仰ることが事実かはわかりませんが、送り迎えをしたり子育てや仕事をしたりしながら補助人工心臓治療を継続し心臓移植待機している患者は多数いますので、院長先生の記載は不正確です。補助人工心臓治療を受けている患者の気持ちを傷つけかねないと思いまして、コメントさせて頂きました。

    ただし、日本では植込型補助人工心臓装着患者の自動車などの運転は現時点では禁じられています。運転する能力がないという訳ではなく、何かトラブルが生じた時に第三者に危害が及ぶ危険性があると考えてのことです。諸外国では自分で車を運転して通院している患者も多いようです。いつの日か日本でも患者自身が車を運転することが認められるかもしれません。