今日から国が佐賀県の漁業者49人に対して、1日当たり1万円/人・・毎日49万円の制裁金を支払うことになりました。
諫早湾の潮受け堤防の水門を開門しなかったためです。
逆に開門したら、長崎県の農民に49万円/日を支払わねばならないのですが、第3者の私から見ると茶番にしか見えません。
そもそも諫早湾の干拓事業が計画されたのが1950年代で、食糧難に対する対策としての計画だったそうです。
もちろんその時点で漁業に対する影響なんて考えられていません。
それでも公共事業、建設業界、政治家、地元の思惑・・などが絡んだ結果、食糧難などとは無縁(世の中はバブルで浮かれていましたか?)の1989年に着工、水門閉鎖の衝撃的な映像が流れたのはバブルもはじけた後の1997年でした。
当時、漁業関係者に保証として200億円以上が渡され、漁民達は漁業権などの放棄をした・・とされています。
その後、漁業の影響が想像していたより広範囲に広がることがわかり(諫早湾の影響だとは証明されてはいないのですが・・)、今度は福岡県の漁民が訴えている・・という構図ですね。
司法もいい加減なもんです。
福岡高裁は開門命令。それに対抗して農民が訴えた長崎地裁は開門禁止命令・・・・。
いったいどうしろ・・と言うのでしょうね?
現実から離れて、六法全書の上だけで生きている人たちの発想ですね。
長崎地裁での判決は、控訴すれば福岡高裁に行くんだから、国も控訴すれば話は「開門する」でまとまるのだろうけど、自民党政権としては開門したくないんでしょうな。
自民党が進めてきた公共事業に対して、「開門すべきだ」と言ったのは、菅政権だったのですから・・・
それにしてもくだらないことに国民の税金が無駄使いされるものです。
建設費2500億円。補償費、その後の維持費、裁判にかかる費用や各種調査費・・・占めて3000億円以上。
無駄な公共事業は全国にまだまだたくさんあります。
全部合わせれば数十兆円になるのでしょう。
社会保障費に回してくれたら、どれほど安心できる国にできることやら・・
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