死ぬ瞬間

疲れて家に帰って、3時間ほど仮眠しようとした際に、ふと自分の死ぬ瞬間を考えてしまい、寝付けなくなってしまった。

やはり死んでこの世からいなくなることに抵抗感と寂寥感、そして生への願望がぬぐえない。

 

さて、どういう条件が揃ったら安心して死んでいけるか考えた。

まず、最後の日の夕方、我が子に思いを告げたい。

特に長男には、いつか映画で出てきた台詞・・・I'm proud of you.を告げたい。

う〜む・・とても現在中2の息子の姿を見てると告げられないぞ!

 

そして最愛の女とゆっくり語りながら・・・・幸せだなあ。僕は君といるときが一番幸せなんだ。僕は死ぬまで君を離さないぞ。。。。

ゆっくりおやすみなさい・・と彼女の手が頬に。

ん・・・おやすみ、ありがとう。

 

ああ、良い死に方だな。

 

さて我が父親は幸せに死ねたのだろうか?

私が肺がんで入院中の父親と最後に交わした言葉は、「今からアルバイトの病院に麻酔かけに行ってくるよ」「ああ・・・」だった。

5時間後に病院に戻った私は、一人で自分の病院の仕事をしていた。

PBが鳴り、病棟に呼ばれた。

父はすでに虫の息だった。

 

父が亡くなって14年。

いまだに目を閉じれば姿を見ることができる。

しかし必ず頭に浮かぶのは、「あのときもっと早く戻ってれば何か伝えられたのかなあ?」だ。

 

さて、我が息子よ。

やはり君が立派に成人として人生を確立できてないと、父は安心して死ぬことは難しいようだ。

思いを残して死んだら・・・昔の人は怨霊としてあの世に行けなくなると言ったものだが・・・まあ、怨霊としてでもこの世につながっているのも悪くない気はするな。

 

忘れていた!

最愛の女って・・・・・誰だ??

 

 

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コメント: 3
  • #1

    イデチョン (火曜日, 18 12月 2012 21:08)

    私の父は倒れる数日前「おまえを助けられたから満足した人生だったよ」と言葉を残しました。(私は子供の頃大病を患っていました)
    「おまえと野球がしたかったなあ」とも言い、そのときはまだ元気だと思っていたのでつい聞き流してしまいました。
    自分の体を解っていた父。今思うと残念で残念で、もっと話しておけばよかったと後悔しきりです。
    そして自分が父親の立場になった今、もし娘に最期の言葉を流されてしまったら・・・



    院長はちゃんと会話をされたのですから、父君は満足されています。

    さて死の瞬間ですが、私は畳の上で死にます。
    院長はまーだまだ、畳の上で死ねそうもありませんね。

  • #2

    いち (金曜日, 21 12月 2012 11:36)

    自分は仕事から帰る途中に母親から連絡が有り、病院に着くともう話しはできない状態でした。
    成人してから父親と上手くいってなく、お見舞いにもほとんど行かず、行っても一言二言だけ喋っただけ。最後の会話は「これで飯でも食ってこい」と財布を出したんだけど断ってしまった。今までにこんな事はなかったので最後が近いとわかってたのかな…

  • #3

    院長 (木曜日, 27 12月 2012 00:33)

    みなさん、やはり親に対しては様々な葛藤があるのですね。
    自分の行動を支配しようとする、自分以外の人間ですから、頭にも来るし、原も立ちますよね・・・でも、全てが思い出せないくらいたくさんの思い出があるし・・・
    素直にはなれないけど、愛してますよね。
    それがきちんと伝わったのか・・・子供としては一番気になる部分です。